忠実なレヴィット報道官の命運

 X(旧ツイッター)のタイムラインでは,2026年3月末から日本以外の国々からの投稿も翻訳されて載るようになった。海外の多数の人々が米国とイスラエル対イランの紛争について,次のような見方をしていることがよくわかった。

 トランプ大統領は,中間選挙を控え,自身および共和党の人気を挽回したい。イスラエルの首相や米国議会のイスラエルロビーなどからしきりに,イランは核開発を続けている,ハメネイ師独裁下で国民は苦しんでいる,指導者層を倒せば民衆が蜂起し体制が打倒されるはずである。こうしてそそのかされた大統領は,イスラエルのお膳立てに乗り,イランを攻撃した。ハメネイ師をはじめとするイラン政権の中枢を排除することに成功した。しかし,民衆の蜂起や体制の変化は起こらないどころか,イランは,次の最高指導者を選び,戦闘を継続し,カタールなど周辺国の米軍基地への攻撃を続け,ホルムズ海峡を封鎖すると言い出した。本来,味方のはずのNATO諸国は冷淡な態度で支持してくれない。湾岸諸国も動揺しはじめた。

 2026年4月2日にトランプ大統領は,国内向けに20分の演説をしたが,内容は,国内経済などにかかわるものではなく,もっぱら対イラン攻撃についてだった。それも世界中で,米軍の撤退の発表があるのではないかと期待されていたが,継続の意志を表明したものだった。イランを石器時代に戻すという言葉が印象に残る程度で,相変わらず嘘,誇張,矛盾ばかりで,各国のメディアから批判されている。

 そして,トランプ大統領は,パム・ボンディ司法長官を更迭,一方で,ヘグセス国防長官は,陸軍参謀総長らを退任させた。

 トランプ政権には,クリスティ・ノーム国土安全保障省長官,パム・ボンディ司法長官,トゥルシー・ギャバード国家情報長官,それにキャロライン・レヴィット(カロリン・クレア・リーヴィット)報道官という4人の女性がいた。ノーム長官,ボンディ長官はすでに解任され,ギャバード長官も解任の噂もある。

 2025年3月11日に日本が米国産の米に「700%もの関税」を課していると発言したレヴィット報道官は,トランプ大統領に常に「寄り添い」,矛盾や嘘はものともせず忠実な代弁者として強気一辺倒で献身的に働いてきた。ところが3月31日にトランプ大統領は,自分についての報道の93%~97%が否定的であって,これは,「キャロラインの仕事が悪いからかもしれない」と述べ,彼女を直接指して「君はひどい仕事をしている」と言った。たぶん冗談なのだろうが,たちの悪い発言である。本人は,どう受け止めたのだろうか。

 レヴィット報道官は,5月に第二子を出産予定であり,トランプ大統領は次の報道官を探しているという報道もある。

 結局,四人全員がいなくなってしまうのだろうか。