新内閣は前途多難

 今日,2025年11月7日から衆議院予算委員会が始まった。NHKのニュースでは午前3時に公邸に入る高市首相の姿を伝えていた。予算委員会の応答や資料を検討する必要があったのだろう。しかし,官邸のスタッフからSPまでの時間外勤務を引き起こし,ワークライフバランスを気にしない態度を示した。

 高市首相は,就任後の高揚感もあったのだろう,次々と前政権と異なる新しい方針を打ち出していた。これまで「所信表明演説」をはじめ,たびたび「今の暮らしや未来への不安を希望に変え、強い経済をつくる。世界が直面する課題に向き合い、世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻す」と繰り返して述べてきたが,内容は乏しく直ぐに色あせるのは仕方ない。

 全体に準備不足で,予算委員会では,立憲民主党の議員から次々と自身の過去の発言との矛盾や日本維新の会の要求を取り入れてしまったための齟齬を指摘された。さらに,プライマリーバランスでは,今までの歯止めや枠を簡単に取り去ろうとしていることに危惧が示された。また,「日米同盟は、いまや世界で最も偉大な同盟」というトランプ大統領のような大げさで内容のない形容に疑問が持たれ,「日本外交を取り戻す」といった安倍元首相のような表現は,最近の内閣の外交への敬意が乏しいのではないかと言われてしまった。

 高市首相は,食料品の消費税の減税には,レジシステムの改修に時間がかかるとか,熊被害の対策にはガバメントハンターを派遣といった技術的な小手先の回答しかできないのも問題である。担当閣僚の答弁ではないので,首相なら,例えば熊対策については,生態や環境など広い視点からの回答が求められるはずであった。